STAFF COLUMN 〈DRIES VAN NOTEN POP UP STORE〉
- ランド オブ トゥモロー 丸の内店では、
9月12日(金)から9月29日(月)までの期間、
『DRIES VAN NOTEN (ドリス ヴァン ノッテン) POP UP STORE』を開催しております。
- STAFF: SOMA
ドリスヴァンノッテンのクリエイティブディレクターとして、
初のコレクションを収めたジュリアンクロスナー。
今回オペラ・ガルニエ(オペラ座)で発表するコレクションは、
この会場を念頭において制作されたそうです。
このオペラ座に特別で強い想いがあります。
彼は幼少期より、家族のコスチュームボックスを通して、色々な服を手に取り組み合わせ、
着ることでテクスチャーを感じ、感覚が駆り立てられるの感じてきました。
タイトなベルトや厚手のコート、特定の巻き方のスカーフなど、
愛情を込められて作られたそれらは、彼の想像力を膨らませていったのです。
それが今の彼を形造る根源であり、今回のコレクションがその出発点でもあるように感じさせらます。
オペラ座の中を歩きながら、ファブリックなオブジェを手に掴み、
それらを靴紐で結びながら、未知の問いに対する答えを探し求める、
創作と実践が行われる"カーテンの向こう側"
ジュリアンは今回のウィメンズのテーマをこのように語っております。
これまでドリスヴァンノッテンが築いてきた
伝統的な要素を引き継ぎつつ、新しい解釈を更新していく。
彼にとってオペラ座は劇場、儀式、変容を象徴する空間であり、
詩的でドラマティックな表現を継承していくための確信的で揺るぎのない場なのです。
シルエットは思い描いたストーリーを伝え、
他の時代のエレガンスは現代にとって大切な要素となります。
コートの襟に由来するウエストの折り返しや、
伝統的なテーラリングのパフスリーブなどは、再解釈されたワードローブなフォルムとして。
ビーズで装飾された宝石の塊のような複雑な刺繍、
それらが描く表面は、まるで着古した舞台衣装のようにレイヤードされます。
ボドルグリーン、バイオレットのソリッドカラーは伝統的な重厚感のなかに、
魅力的なニュアンスをプラスします、時にはハッとさせれらるような鮮やかなピンクなど、
演目に臨むダンサーを垣間見しているようです。
ベルベットやジャガード、タッセルやフリンジなどオペラ座の装飾要素は、
首元や腰巻きにレイヤードされたり、贅沢に全体に纏うコートやスカートへと姿を変え、
贅沢な装飾となって服を美しく飾り讃えます。
私的な物語の紐を解いたようなこの世界観の中に
どっぷりと浸かりながら、過去との対話、
未来への創造の'カーテンの向こう側'を覗きにいらしてください。
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- STAFF: HIYAMA
2025AWはドリスが退任後の初めてのクリエーション。
ランウェイではなく、シューティングのみで世界観を表現しています。
大きなソースになっているのは、奇才ウィリアム・S・バロウズの小説 「ワイルドボーイズ」を、
ベルトラン・マンディコ監督が、アート系に解釈した映画です。
原作の社会的で暴力的な内容を、ベルトランの解釈で、
何ともドリーミーで、魅力的な世界に仕上がっていると感じます。
物語は、裕福な家庭の不良少年達が更生させられ、
最終はジェンダーを超えていくという展開ですが、ネタバレになるので割愛。
今回は、そんな作品の雰囲気を仄かに取り入れつつ、いかにもな表現を避けたスタイリングを。
デニムの表面に繊維を植え付けてたフロッキーデニムに、
ウェッティなシルクプリントシャツにあえてマスキュリンなツィードのテーラードで強さを意識。
デニムは着用する事で起毛の剥離や摩擦による経年変化が
楽しめるのも嬉しいポイントです。
もう一つのスタイリングでは、ドリスらしいドラッドなトラウザースに、
マクロチェックのルーズニットで良家の不良をチラッと感じさせるスタイル。
茶系はこのシーズン、個人的にも気になるカラーのひとつです。
この秋冬は、カルチャーを感じるアイテムを身にまとい、
装うことの楽しみを体感していただきたいです。
- ■開催期間・店舗
9月12日(金)~ 9月29日(月)
ランド オブ トゥモロー 丸の内店
■INSTAGRAM
@land_of_tomorrow
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