Side B - the essence of tomorrowland -
Special Explanation
Barbour × TOMORROWLAND
ここ数シーズンの定番となった〈Barbour〉とTOMORROWLANDならではの別注が完成しました。
今回は〈DORMEUIL〉社の『BARATHEA』をファブリックに採用。
今の気分にフィットする、絶妙な掛け合わせの逸品を解説していきます。
歴史ある質実剛健さにエレガンスを加える
- そのオーセンティックな機能性だけでなく、ファッションとしても世界中で愛好家を増やし続けている〈Barbour〉。
改めて歴史を紐解くと1894年にイングランドの北東部、サウスシールズにて創業した老舗であり、英国王室御用達の栄誉であるロイヤルワラントを授かるなど、品質も折り紙付き。ワックスジャケットをはじめとするアイテムはアウトドアシーンの範疇を超え、ライフスタイルアイテムとしても愛されています。日本では様々な別注モデルが展開されてきたこともあり、特にファッション的な支持が強いことで知られています。
トゥモローランドでは、そのヒストリーに対する敬意を下敷きに、ブランドとして大事にしてきたエレガンスを今日的に体現するスペシャルモデルを生み出してきました。
今季もそのベースを踏襲しつつ、軽快な装いが主になる春先以降のコーディネートにフィットするものとして、他にはない存在感を持つ意欲作が完成。凡百のネームバリューに頼った別注ではなく、リアルクローズとしてデイリーに活躍してくれる仕上がりとなりました。
ベースモデルに選んだのは、フライフィッシング用に誕生した名作
- 用途に合わせて様々なラインナップを揃える〈Barbour〉の中から、今季チョイスしたベースモデルは1980年に誕生した「SPEY」です。
こちらは世界中のサーモンフィッシャーの憧れであるスペイ川でウェーディングする(川に浸かる)ために開発されたショート丈のジャケット。身幅がゆったりしたワイドシルエットがいまの気分にマッチし、ユニセックスでの着用が可能な点もポイントの一つです。
別注モデルではインラインのモデルよりも着丈を長くすることでタウンユースにフィットさせるなど、細かなサイズ調整を行っています。実用的なディテールであるD管などはスポイルし、よりストイックで洗練された意匠に変更している点も見逃せません。
昨年リリースされた別注「Transport」も短い着丈でしたが、「SPEY」はさらに短く春先らしいスタイリングと好相性。余計な装飾を廃したシンプルなデザインとなっているため、幅広いテイストに馴染む懐の深さも実感できることでしょう。
三社の持つ強みを集約し、唯一無二の存在感へ
- さらに特筆すべき点として、今回は〈DORMEUIL〉社が持つ正装用の服地のコレクションである「CEREMONIAL」の中から、最高峰のバラシャ生地(菱形模様の変形ツイル)を採用しています。通常の展開ではブラックとホワイトの2色のところ、ネイビーをエクスクルーシブカラーとして別注しました。
名門である〈DORMEUIL〉社のフォーマル生地は、これまで名だたるメゾンブランドやオートクチュールブランドに広く愛されてきた歴史があり、特にイヴ・サンローランがタキシードの様々な再解釈のために古くからバラシア生地を愛し続けてきたストーリーがあることで知られています。実際それらの服はパリとモロッコのマラケシュにあるイヴ・サンローラン美術館に展示されています。
今回の別注モデルではライトウェイトな「BRATHEA325」をチョイスし、春夏シーズンに最適なチョイスとなっています。アジア人と欧米人では色素が異なることから、〈DORMEUIL〉社内でも一般的なネイビーの捉え方に差異があり、今回の色出しは日本人好みの濃さを何度も試行錯誤。これは特別なアプローチであり、とても貴重な事象だといえるでしょう。
別注という特別なアプローチにおいて、トゥモローランドによるディレクションを通すことで、ラギッドで伝統的な〈Barbour〉のジャケットに、フランスの上品な香水を一振りしたような絶妙なバランスを楽しめる一着へと昇華させています。この機会だけの希少なモデルになるため、ぜひ実物を見てご検討ください。
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