BRIDAL Special Interview〈hum〉
TOMORROWLANDの『BRIDAL RING ORDER』。
さまざまなゲストを迎え、魅力をお届けしていきます。
モダンなデザインと高い職人技が融合した〈hum〉。そのデザインとプロデュースを行う稲沼由香さんと、TOMORROWLANDアクセサリーバイヤーの和田麻里子が対談。自分らしいブライダルリングを探す秘訣を掘り下げます。
- hum デザイナー
稲沼由香
@hum_official
彫金教室に通ったことがきっかけでジュエリー制作に興味を持ち、ヒコ・みづのジュエリーカレッジに入学。
2004年、貞清智宏と共にhumを立ち上げる。
2015年、神宮前にatelier&shopをオープン。
- TOMORROWLAND バイヤー
和田麻里子
@mariko.wd
TOMORROWLANDのアクセサリーバイヤーを担当。 パッと目を引く華やかなスタイリングに合わせるアクセサリー遣いも他の人には真似できない唯一無二のバランス感覚。凛としながらも華やかさと大人な遊び心がチャームポイント。
Interview
―〈hum〉のブランドコンセプトからおしえてください。
稲沼由香さん(以下I):鼻歌を意味する英単語"humming"の最初の3文字から命名しました。いつかの大切な記憶が、鼻歌みたいに蘇ってくるジュエリーでありたいという想いを込めています。私が主にデザインとプロデュースをし、制作は相方の貞清智宏が行いデュオで始動しました。今年で16年目ですが、立ち上げ当初から、TOMORROWLANDとお付き合いがあるんです。
和田麻里子(以下W):コレクション発表後すぐでしたよね。
I:渋谷店が素敵だったので、こちらからアプローチしたんです。それからブライダルリングを常設で置いていただけるようになって。今回のイベントでは、6スタイル展開しています。
―ブライダルリングで特に人気のものは?
I:一番は『MUGEN Ring』ですね。一番最初にブライダルを意識して作ったものです。メビウスの輪からヒントを得て、その名の通り、途切れない愛をイメージしています。デザインが思い浮かんだとき、紙を切って和にしたものを貞清に渡してリングにしてもらいました。地金を4箇所ツイストさせ、そこにダイヤモンドがニュアンスを添えているのが好評です。あとは、異なる2種類の地金を貼り合わせた『Combination Ring』もヒットしています。
W:どれもクラフトマンシップが輝く、繊細なつくりが〈hum〉らしいですよね。今回は、通常のラインアップに加えておすすめの2型『Gimmel Ring』と『Carving Ring』を追加していただきました。
I:『Gimmel Ring』は、2本のリングを組んで一体化させるデザイン。18世紀くらいからある普遍的なスタイルですが、フロントをツイストさせています。『Carving Ring』は、月桂樹を彫りで落とし込みました。永遠の愛の象徴なのですが、勝利必勝の意味もあって、オリンピックで冠になるモチーフなんです。
W:稲沼さんのモダンなデザインと、貞清さんの精巧な技術が合わさったリングは〈hum〉にしかないもの。もちろん石が施された素敵なリングもあるけれど、磨きや彫りの技術で石に負けないくらいの輝きを放っているデザインも本当に美しいですよね。―ブライダルリングの完成まで、お客様と密な対話を重ねるなかでの印象的なエピソードはありますか?
―ブライダルリングの完成まで、お客様と密な対話を重ねるなかでの印象的なエピソードはありますか?
I:「薬指に必ず着けないといけないのですか?」と尋ねられたことがありましたね。美容師をされているご夫婦だったのですが、仕事柄指輪ができないと。着け方に決まりはないので、リングをネックレスのチャームにするご提案をしました。そこで、側面を見たときに、裏までダイヤモンドが施されているデザインの『MUGEN Ring』をおすすめしましたね。
W:どれもクラフトマンシップが宿ったものばかりですが、『MUGEN Ring』に用いられている石留めは、特殊な技術と聞きました。それがインハウスでできるのはかなり珍しいですよね。〈hum〉は、稲沼さんと貞清さんの役割分担と基本的なブランディングが立ち上げ当初からブレない。石留めやミル打ちも格段に美しく、最初は彫りを施したものはなかったと思うのですが、バリエーションも増えましたよね。デザインと技術がここまで完成度高く融合しているのは、〈hum〉だけです。
I:ありがとうございます。ひとつのリングが出来上がるまでに、シルバーでたくさんサンプルを制作して、気が遠くなる作業ですが0.1ミリ単位でやり直しをしています。デザインが良くても、着け心地が悪くてはダメなので、妥協せずにそれぞれのスタイルを生み出しています。
―お二人がブライダルリングをオーダーするとしたら、どちらを選びたいですか?
I:うーん、難しい!全部ですね。一本一本、太さによって印象が変わるので、たくさん試着して選んでいただきたいですね。たとえば、細いものが好きというお客様も普段より少し太いものを選んだら、かえって指のバランスが良く見えたりすることもあるんですよ。
W:私は『Octagon Ring』が欲しいです。少し形が変わったんですよね?月桂樹を掘った繊細なデザインがすごく好みです。
I:そうなんです。少しリニューアルしたんですよ。幸せの形と言われる、8角形のシルエットで、着けてみると角は思いのほか気にならず、指馴染みが良いんです。対面された方に彫りの模様が見えるところがポイントで、熟練の技ですね。
―最後に、今回のイベントだからこそ叶うデザインをおしえてください。
W:今回に限らないですが、〈hum〉のリングは、シンプルだけどバリエーションが豊富ということですね。ダイヤを選ばなくても、彫りや磨きを施したもので光り輝くデザインで、ゴージャスな1本に出会えます。
I:〈hum〉のマリッジリングをセレクトショップでこれだけ見比べてオーダーできる機会はなかなかないと思います。そういう意味では貴重な期間ですよね。ぜひじっくり吟味して選んでいただきたいです。