1960年代には既にモロッコ・カサブランカで製造されていた再生ガラスを用いた手吹きグラス。どのカフェ、家庭でも使われていたグラスですが、安価な中国製グラスに押され工場が廃業に追い込まれたのは2013年6月のこと。1年後、同製品のファンであったマラケシュのBELDI country clubのフランス人オーナーが露頭に迷った職人たちごと引き取って同ホテル敷地内に移転し製造を再開しました。870℃で24時間、熱されたガラスは20人の職人によって一つ一つ手吹き、成型、カットされ、ゆっくりと冷却されることでガラスが強化されます。途中で出た破片はまた再利用されます。美しい気泡が入り、円柱の中央に畝がぐるりと通り、熱いミントティーを入れても素手でグラスを持てる実用的伝統デザインはそのままにカラフェ、タンブラー、ピッチャーからテーブルウエア全般へ製品を展開。2016 年11月、マラケシュでのCOP22(気候変動枠組条約国会議)と同時開催されたモロッコ工芸展に出展。再生という時代にあったサステナビリティとデザイン性の高さで話題になりました。
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