ヒマラヤ山脈に囲まれた秘境のような国、ブータン。”世界で最も幸福度の高い国”として知られるゆえんは、ブータン独自の開発指標、GNH(国民総幸福度:Gloss National Happiness)に基づくもの。ブータンのGNHに基づいた経済発展は、国独自の文化や自然環境の保護も視野に入れながら、今の時代となっては、サスティナブルな考え方を真に先取りした理想的な指標である、とも言えます。伝統文化の中でも、その民族衣装に主なルーツを持つ手織物は古来から重要な位置付けを成し、母から娘へ、世代を超えて受け継がれてきました。ブータンには手織りを指す“Hingham”という言葉があるのですが、それは単なる手作業や技術ではなく、“心で織る”という意味なのだそう。ウールやシルク、コットンなど自然素材を主に使いながら、宗教や伝承に根ざしたパターン、ローカルの原料を使った草木染めなどさまざまな製法があり、小さな国でありながら地域性も豊かに表現されています。
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