− 2025年春夏のジュエリーを買い付けている中で、和田さんが感じたトレンドやムード感を教えてください。

春夏シーズンということで、まずは気分を上げてくれるカラーアイテムがシーズンの象徴になっていると思っています。そして、プラスアイテムとして活躍するジュエリーは、やはりシルバーとゴールド。特に、今シーズンは大ぶりなアイテムが一押しです。 カラー×シルバー・ゴールドの掛け合わせ、そこにパールアイテムを追加するのも、春夏シーズンならではの遊び心を楽しめるコーディネートになると思います。

− 今季特に和田さんがおすすめするブランドは何でしょうか？

今年の春夏シーズンも、個性あふれるさまざまなジュエリーを揃えています。そんな中でも、今回私がご紹介したいのは〈BAR JEWELLERY（バージュエリー）〉・〈Charlotte Chesnais（シャルロット シェネ）〉・〈R.ALAGAN（ララガン）〉の3ブランドです。

ブランド名でもある『BAR』という名前は、金属がジュエリーになる前のミニマルで紛れもない「バー」の形が由来。その名の通り、基本に立ち返るというコンセプトのもとに創り出されているジュエリーです。 元々洋服のデザイナーだったソフィー・マッケイ氏は、その「バー」を使って、繊細ながらも身体のラインに沿う美しい曲線をジュエリーで表現しています。ブランドが始まった当初から〈BAR JEWELLERY〉のコレクションを見ていますが、そんなこだわられた曲線美が何よりもこのブランドの魅力となっていると思います。

特に、注目したいのは "CONTOUR" のフープピアス。1950年代にイギリスで活動していたテリー フロスト氏やバーバラ ヘップワース氏などのモダニスト芸術家の作品からインスピレーションを得たデザインになっています。

繊細で大胆、そして〈BAR JEWELLERY〉らしいフェイスラインに沿った曲線がとても美しいピアスですよね。セカンドホールがある方は、大きさ違いのフープピアスと重ね付けをして、より華やかさを演出するのもおすすめです。

〈Charlotte Chesnais〉は、ファーストコレクションから完成度が非常に高く、ブランドのコンセプトやデザイン性が際立っていたブランド。シルバーという素材を使って、クチュールのアトリエと同じものづくりをしているところがものづくりの魅力だと思っています。また、人の身体の曲線に沿った美しいカーブのデザインは、ジュエリーというカテゴリーを超えて、まるでアート作品を身につけているような感覚に陥らせてくれるんです。

今季、〈Charlotte Chesnais〉は彫刻家アルベルト＆ディエゴ・ジャコメッティ兄弟の作品にインスパイアされたコレクションを打ち出しています。『シンプルでありながら複雑、オーガニックでありながら厳格なデザイン』をテーマにした "BISEAU" コレクション。

この "BISEAU" のリングは、オートクチュールの技術でもある、角度をつけながら金属をシャープにカットした形状が特徴。一点でも存在感がありますが、ゴールドとシルバーを重ね付けをすることで、そのデザインとバランスがさらに際立つと思います。

• ALPHAJEWELS
  ¥220,000（tax in）〜
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  ALPHAJEWELS
  ¥220,000（tax in）〜

また、今季より、26文字を宝石として集めた18金の "ALPHAJEWELS" を展開予定です。 〈Charlotte Chenais〉のオリジナルの文字にダイヤを施したデザインのネックレス。自分自身のイニシャルや大切な人のイニシャルをぜひ選んでいただきたいです。現在、トゥモローランド 渋谷本店にて展開しており、その後全国のトゥモローランドの展開店舗にてイベントと同時にご用意する予定です。

今季の〈R.ALAGAN〉は、デザイナーが幼少期に台湾で長く過ごした際に培った民族的感覚と、思春期に移住したロサンゼルスで触れたモダニズムやヴィンテージ、また、マルチカルチャーのバックグラウンドから生まれたコレクションです。 〈R.ALAGAN〉は、センシュアルでありながら、時代を超えた普遍的な美しさを兼ね揃えたジュエリーを永遠のテーマとして掲げています。

2025年春夏は、『SHAPE OF LIFE』をテーマに「自然が作り出した形、潤いと乾き、石と天然石、存在する一つの人生」を表現したコレクションになっていて、まさにジュエリーひとつひとつから自然の力を感じられるようなラインアップになっています。

特に、 "​​DISTORTED STONE" コレクションは今季おすすめしたいですね。『バロック』の語源である『ボロッコ』と名付けられたリングは、1点1点手作業で丁寧に造形されています。クオーツのクリアな透明感に造形美が掛け合わせられた、唯一無二で美しいリングです。また、"​​DISTORTED STONE" のチョーカーは、首元に沿う立体的なクオーツと繊細なコードのバランスが特徴で、春夏の装いに程よいアクセントを与えてくれるような存在になってくれると思います。

− 最後に、和田さんが新調するなら今季どんなジュエリーが欲しいですか？

私はジュエリーが好きなので、バイイングの時から欲しいものがいっぱいあり、毎シーズンどのブランドのどのアイテムをマイコレクションにお迎えするか本当に悩みます（笑） 特に最近は、身に着けながらいつでも愛でられるようなリングばかり欲しくなってしまいます。 左手はファインジュエリーをひたすら重ねづけし、右手には存在感のあるリングを毎日どれにしようか楽しみながら悩んでつけています。 今シーズンは、大ぶりなシルバーリングや、夏に向けてジャケットやTシャツにプラスするブローチもお迎えしたいですね。