LIÉ STUDIO DESIGNER INTERVIEW
DESIGNER INTERVIEW
11月より、日本初のPOP UP STOREを開催するアクセサリーブランド〈LIÉ STUDIO〉。
今回は、デザイナー兼モデルとして注目を集める双子の姉妹、Amalie Moosgaard氏とCecilie Moosgaard氏にインタビュー。
POP UP STOREを機に初来日する二人に、ブランドの魅力や彼女たちのファッションについてお話いただきました。
- EVENT INFORMATION -
『LIÉ STUDIO POP UP STORE』
11月7日(木)〜11月17日(日)
トゥモローランド 丸の内店
11月21日(木)〜12月1日(日)
トゥモローランド ルクア大阪店
12月5日(木)〜12月15日(日)
トゥモローランド ルミネ新宿店
Amalie / Cecilie Moosgaard
LIÉ STUDIO デザイナー
モデルである双子の姉妹 Amalie Moosgaard氏(アマリー・モースゴー)と Cecilie Moosgaard氏(セシリー・モースゴー)。2021年にコペンハーゲンを拠点とした〈LIÉ STUDIO〉を設立。ファッション業界で長年の経験を持つ姉妹は、どんな服装にもワンランク上のタッチを加えるジュエリーの必要性に気づき、素材や品質に妥協することなく、さまざまなシーンで身に着けることのできるアイテムをデザインしています。
- ーファッションに興味を持ったきっかけは?
Amalie(以下AM):モデルの活動をきっかけに、業界に入ったのはもう10年以上も前のことになります。モデルを始める前は、特にファッションに夢中になっていたわけではないのですが、クリエイティブな人々や興味深いブランドの幅広いポートフォリオからなる日々の環境に自然と影響を受けていたような気がします。
Cecilie(以下CM):私たちの活動は、Instagramが普及し始めた頃と同じタイミングでスタートしました。ファッションの街、世界中の面白い場所へ旅に出かける日々とともに、Instagramを旅行記のように使っていて。私たちの日常の一部をシェアし、旅行もファッションウィークに出かけるにも実用的で非常に楽なユニフォーム*をいつも写真におさめていました。そうしてここ数年で私たちのフォロワーは急激に増えていき、いつの間にかインフルエンサーになっていて。シンプルかつクラシックな私たちのスタイルが、多くの人の共感を呼んだのは、きっと誰でも真似しやすいスタイルだったからだと思います。
* 彼女たちにとって「ユニフォーム」とは、ミニマリストとしてシンプルで一貫した服装を示す。 常にベーシックでシンプルなアイテムに、毎日異なるジュエリーやレザーアイテムを付け加えた着こなしは〈LIÉ STUDIO〉のコンセプトにも反映されている。
- ー 自身のファッションブランドを立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。
CM:先ほどお話したことも含みますが、私たちは自身のことをユニフォームドレッサーだと思っていて。 ベーシックアイテムだけで私たちのワードローブはできているので、アクセサリーのような小さなディテールが加わることで、服全体が完成すると思ってきました。それが自然に、アクセサリーブランド「LIÉ STUDIO」を立ち上げることにつながったのです。
AM:ジュエリーから始めて、今年初旬にはレザーのファーストコレクションを立ち上げました。レザーアイテムも、私たちの日常のユニフォーム*の一部としてあって。ジュエリーと同じように、昼から夜まで着回しが効き、気軽に身につけられるものとして、毎日に欠かせない完璧なものを作りたいなと思ったんです。私たちのゴールは、そんな毎日のユニフォーム*に理想的で必需品となるアクセサリーを提案していくことです。ブランドが成長するにつれて、他のウェアラブルなアイテムも幅広く展開していくかもしれないですが、常に明確なアイデンティティとビジョンを持ってブランドの美学と理念を貫き通していきたいです。
- ー 〈LIÉ STUDIO〉の由来を教えてください。
AM:〈LIÉ STUDIO〉は、タイムレスなエレガンスさと完璧な芸術性を兼ね備えた無限の世界観を創造し、不朽のプロダクトとして具体化するというエートスから生まれました。目的と汎用性、そして妥協のないクオリティをもってデザインされたモダンクラシックを思い描いています。それぞれのアイテムは、何年経っても耐えられるよう丹念に作られていて、どのコレクションも真の定番アイテムとして季節問わずに使えるものを提案しています。LIÉのコレクションは、エッセンシャルなアクセサリーの代表的なブランドになるための旅を通してさらに成長を遂げていて。でも、毎日のユニフォーム*に完璧でタイムレスなアイテムを提案するというコミットメントは決して変わることはないのです。
- ー あなたにとってファッションとは?
CM:ファッションは、私たちにとって自己表現のひとつです。それはクリエイティビティ、自信、そしてどのように服やアクセサリーが力を与えてくれ、私たち自身の感じ方や見せ方を変えることができるかということ。ファッションは流動的で常に変化するものですが、私たちは常に何年もワードローブに残るようなクラシックなアイテムを見つけるようにしています。季節のトレンドに左右されることなく、自分が最も自信を持てるユニフォーム*にこだわりたいです。
AM: あとはファッションがどのように文化を反映しているか見るのも面白いです。これは私たちが旅行で大好きな理由のひとつでもあるのですが、季節や地域によって装いへのアプローチが違うことも興味深くて。特にフランスとイタリアでは、年配の人たちがいつもクラシカルでシックな着こなしをしていることにいつも感心を受けます。
ー 生まれ故郷のデンマークは、どのような存在ですか?
AM:ブランドを立ち上げる準備の段階でニューヨークに短期滞在したことはあるものの、デンマークの田舎で育ち、大人になってからもずっとコペンハーゲンに住んでいます。コペンハーゲンのことが大好きですし、間違いなく一番と言っていいほどに最高な街です。
- CM:同感です。コペンハーゲンのライフスタイルが大好きなんです。 朝の自転車通勤も、午後のスーパーまでの散歩、 コペンハーゲンの中心部にある旗艦店を訪れる人々からも、毎日目にする人たちから多くのインスピレーションを得ています。
- ー デンマークとニューヨークの違いを教えてください。
CM:ニューヨークは、街にいつも活気とエネルギーがあふれていて素敵だなと思います。面白い人々と出会えて、常に新しい発見がたくさんあって。仕事で頻繁にニューヨークを訪れたり、半年間住んだこともあるのですが、でもやっぱり私たちにとって常に故郷のように感じられる街はコペンハーゲンですね。エキサイティングでダイナミックなニューヨークに対して、コペンハーゲンは生活のペースがゆっくりしていて、居心地がよくリラックスできる街だと感じています。
AM: そうだね。でも、いつかまた短期間だけ戻ってくるかもしれないという街だからこそ、より惹かれているのかもしれないです。ニューヨークに住んでいる間にLIÉに取り組み発信している中で、私のボーイフレンドは自身のテーブルブランドを立ち上げることを思いついて。私たち二人とも共通して、どこか大都会の雰囲気も好きなんだなと思いました。そのような環境にまた身を置くことで、主要なマーケットのひとつでブランドを成長させていけると感じています。
- ー インスピレーション源を教えてください。
AM:コペンハーゲンの環境や日常生活から多くのインスピレーションを得ています。街のリズム、旅、人々とのつながり、そして日々の瞬間の中にある何気ない美しさが、私たちのクリエイティビティを刺激していて。さらにローカルなマーケットやオークションを探検したり、希少なヴィンテージ品を発見したりすることも、新しいアイデアを生み出す上で大切な時間になっています。知る人ぞ知る昔の逸品を見つけて現代に再構築することは、人の心を掴むような魅力的なことだなと感じていて。このような体験が今まで紡がれてきた歴史とオーセンティック、そしてタイムレスとモダンさを融合させた私たちのデザインを形作っていると思います。
ー ブランドにおいて、お互いの役割を教えてください。
CM:アマリーは共同設立者兼クリエイティブ・ディレクターとして、デザインやマーケティングなどのクリエイティブ部門を統括していて、私は共同設立者兼CEOとして、ビジネスを円滑に進めるための運営や管理事項を管理しています。でも小さな会社なので、部門間の垣根を越えてふたりとも社内のほとんどのプロセスや製品のデザインも、私たちの個人的なスタイルを反映したようなプロダクトデザインにも携わっています。
- ー お互いの性格について教えてください。
CM:アマリーは、ほんの数分前に生まれた姉です。たぶん私より外向的ですが、一方で頑固なところもあるなと思います。
AM:セシリーは少しシャイですが、オープンマインドな性格でもあると思います。ふたリとも違う部分はあれど、認めたくないほど似ているという事実が無視できないほどに全体的には同じ性格の特徴を持ってますね!常に相手が何を考えているかがわかるし、お互いの立場に立って考えることができる関係です。お互いの力とサポートがなければ、今の私たちはなかったと言っても過言ではないですね。
- ー 日々の着こなしについて、どのように決めていきますか?その日のムードや行く場所によっても違うと思うのですが。
CM:普段の服装ではクラシックなスタイルが好きですね。デニムにバレエシューズ、白のTシャツ、ツイードのブレザーはよく着るアイテムで、寒い日にはセーターやコートを羽織ります。そこに合わせるジュエリーは、キャロラインかヴェラのイヤリング、アマンダのブレスレット、そしてその日の気分によって決める色々なリングがありますが、ソフィのリングはよく付けるアイテムです。
AM: 同じく!昼と夜でも服装はあまり変わらなくて。でも夜にディナーに出かけるときは、シャツとキトンヒールに着替えることもあります。そこに合わせるジュエリーは、トゥモローランドのコレクションでも展開するキャサリンやマリーのイヤリングのような、もう少し大ぶりのイヤリングですね。
ー お互い好きな服をシェアしたり、勧めることはあるのでしょうか?
CM:もちろん!とても似ているスタイルなので、服をシェアすることもあります。 双子の姉妹であることのメリットのひとつは、間違いなく2つのワードローブを行き来できることですね!
AM:でも、そのせいでウィッシュリストをめぐって冗談半分で意見が食い違ったり、「服の盗難」が起こることなんかもあるよね。 そうは言っても私たちはお互いに服を勧めあうことが得意なので、うっかり同じ服を買ってオフィスに着ていくなんてこともよくあります…。
- ー 初めての来日になるそうですが、どこに行きたいですか?
AM:ずっとバケットリストに入れていた行きたい場所がたくさんあって。1週間ほど余裕を持って滞在するので、東京以外にも京都と大阪に行く予定です。
CM:あちこち旅行できるアマリーをうらやましいと思いつつ、私は東京に滞在して東京近郊の興味深い地域を探索することが楽しみです。なんと言っても日本食の素晴らしさは言うまでもないですよね。ついに東京を行けるなんてワクワクが止まらないです。
ー 今後の活動について教えてください。
ふたり:LIÉでは現在進行形で、エキサイティングなことがたくさん起こっています。アイテムのカテゴリーを広げていくことに加えて、新たなマーケットにも足を踏み入れているので、トゥモローランドでのポップアップを含め、主要エリアで一貫性のある存在感を保つために最善を尽くすのみだと思っています。このほかにも、来年に向けて計画しているものを早く皆さんにシェアしたいです!